江戸時代の消防ポンプ
昔の消防ポンプの修繕依頼の仕事
3月はじめに地元の消防局から、一般宅で見つかった消防ポンプを譲りうけたのだが
ぼろぼろで、どうにか修繕してほしいと依頼がありました。
綺麗になればフロアに飾りたいとのことで、自分たちができるとこまでならと引き受けました。
ずっと使われずに放置されてたようで、
鉄と銅板は錆ついて、ところどころで朽ちていて虫穴もひどい状態でした。
とにかく分解して、パーツごとに修復することに。
本体を分解したところ。
下部には水がポンプによって吹き出る仕掛けが工夫されています。
水が溜めるバケツ部分は楠で作られていました。
ホースもしっかりと作られています。
どうやって昔の人はこれを作ったのか、江戸時代の職人技に脱帽です。
組み直し。これで強度もアップ。
うっすらと残っていた文字を濃く塗り直し。
文化5年の文字が、調べると1810年に作られ物だと判明。
なんでも、このポンプは竜吐水と呼ばれ放水する様子が、龍が水を吐くように
見えたことから名付けられたそうです。1754年に長崎で、オランダの技術者の指導で造らたのか初めだそうです。
銅板を巻き直して、どうにか飾れるまでにはなったかな。
普段の仕事とは違って、いかに元の形に戻すかに苦労しました。
でも、昔の職人の技に触れることができたのは貴重な経験になったと思います。