嫁さんの誕生日プレゼントのリクエストを聞くと、裁縫箱を作ってと言われ、 断ることもできず、仕事終わりにちょっとずつ製作していきました。 リクエストは1つだったけど、新しい物を作るときは予備に二つ作る癖があります。 製作段階で試作しながら作れることとサンプルに一つとっておけることが理由で。 今回もサイズを変えて2つ作る事に。 材は桜と楓で、どちらも硬い木。 金具は丁番だけで、できるだけ金具は使いたくなかったので、持ち手も開き口も金具は使ってません。 桜も、楓も在庫にしたままでなかなか使う機会がない木。こういった小物にちょうどいい材質だ思う。 緻密で針葉樹よりは思たように加工ができる。 気楽に作るつもりだったけど、手の抜きどころも分からず結局、スケッチして図面起こして本腰で作ってしまっていた。 誕生日の前日になったけど、イメージの物ができて良かった。 早速使ってくれてます。 ...
美観地区内にある井上家住宅の修繕工事も大詰め。 年に一度の説明見学会も今年で最後です。 今年は建具についても時間を取るので説明してほしいと頼まれました。 人前で話すなんて、できるかしらと不安でしたが担当の職人が頑張って準備してくれました。 コロナのこともあり人数制限でしたが予約で一杯でした。1時間ごとの説明会です。 古い建築に関心がある方ばかりで、建具についても興味津々で色々と話ができました。 感じたことは、建具の認知度がまだまだ足りないってこと。 この職に携わる以上、やっぱり多くの方に建具とはなんぞやと広めていくことが大切だと思いました。 アンケートでは、評価がよくまた機会があればどこかでやりたいですね。...
空き家を改装して、レストランを開店する方からの依頼です。 トイレのドアが古くて安っぽいので新しくして欲しいと注文がありました。 以前から、お世話になっているご夫婦なので好みはだいたい把握していたつもりです。 内装は、民芸家具で統一していてレトロな雰囲気だったので、ドアも古い洋館にありそうな感じに仕上げました。 ガラスは、もう製造していないレトロガラスに。たまたま会社の倉庫に眠っていたガラスが合いました。 ドアハンドルも、デッドストックの物を使用しました。 やたらと座金が長くて、一般の建具には合わないけど、こういったデザインのドアには妙にマッチしました。 ...
以前、作った弁当箱が好評で、欲しいという方がいたので バージョンアップして作りました。 前回作った息子用に作ったもので、使用していくうちにいくつか改善点がでてきた。 木になったのは、厚みでもっと薄くして持ちやすく軽量にしたい。 前作は9mmだったところ今回は思い切って6mmにしてみた。 肌触りも重視して、前回は蓋のみに浮造りといった木肌をだす加工をしていたが、 今回は全てに浮造りして木肌を感じる質感に。 塗装も、無塗装だったが湿気の影響がもろうけていたので、 今回は柿渋仕上げで、耐久性をアップさせた。 厚みが少しかわるだけで、前より断然使いやす弁当箱になったぞ。 ...
会社のポストを作りました。 宅配ボックスも一緒にすれば、面倒なサインをしなくてもいいみたい。 配置場所はカーポートの間で、雨が当たる場所。 そこで屋根を付ける事にしました。 屋根材は、工場にあった杉皮で、一昔前には庭園の門や数寄屋の屋根材として使わていた物です。 今では、使う機会もなくこの際だからと使ってみました。 ポスト本体は、変色しても分からように外部用の黒塗装仕上げ。 ステッカーは貼りたくなかったけど、配達の方が分かりやすいのが一番なので貼りました。 なんとも和風のポスト兼宅配ボックスができました。 妖怪宛ての手紙はいれないでね。 ...
縁あって、鞆の浦の仕事を頂くことが増えてきました。 元は呉服屋さんだった品のある古民家。 昨年は雨戸の板の張替工事をさせてもらいました。 今回は蔵の建具の直しです。 枠は頑丈な作りで問題がなく、杉板がかなり痛んでいたので交換です。 既存の鋲も、できる限り使ってほしいとのことでした。 鋲がちぎれないように取り、枠を水洗いします。 杉板を古色塗りさせて、枠にはめ込みます。 釘を元に戻します。足りない物は銅釘を専用の液体を使って変色させて使いました。 工事が終わったらいつも缶ビールを抱けます。 仕事終わりに、美味しくいただきます。...