黒色の引戸
鉄刀木で作った初めての建具。
設計士さんと建具の打合わせで、一枚だけ他に無いような空間のアクセントになる建具にしたと言われ、
ぱっと思いついたのが倉庫に眠っている鉄刀木(タガヤサン)でした。
三大唐木の一つで、読んで字のごとく鉄の刀のように固い木で高級家具や仏壇なのどに使われる材です。
建具にはまったく向いていない木だけど、木目に特徴がありいつか使ってみたいと倉庫置いていました。
それに鉄刀木の建具はこれまで見たことがなっかので、提案すると、
それはいいかもとチャレンジすることに。
硬い木で加工が思うようにいかず色々工夫しながらの作業になりました。
機械周辺は黒の木くずまみれに。
デザインが小さな十字を組み合わせたもので、細かい作業の連続。
針葉樹のような柔らかい木と違って、硬すぎる鉄刀木は組むとき
建具自体が張ってしまってまったく寸法通りに組めない。
これまでの感覚では通じず何度も、分解しては組み直しをしまいた。
途中、心が折れそうになるほど大変作業で鉄刀木を提案した事に後悔もしました。
そんな時は、手を止め改善策を考えて少しづつ前進です、
予定日数をだいぶオーバーしたけど、どうにか完成。
取り付け後に施主の方と話したとき、
大変この建具を気に言ってくれたみたいで、とても感謝されました。
苦労したけど、喜んでもらえるとほんとに救われます。
でも、次も作ってと言われたら正直はいとは言えないかな。