少し前の話。
寿司屋を長いことやられていた大将が、体調を崩してお店を閉めることに。
そこで思い出にと店のカウンターテーブルを
何か利用したいと、注文がありました。
材は桜でとても厚く長いものでした。
備えつけのため、壁に固定する溝やボルトを通す穴が
いくつかある状態でしたが、座敷用テーブル以外いにないと
提案したら、喜んでくれOKしてくれました。
理由は、これだけの材を短くしたり薄くしたりするのはもったいない、
できるだけ現状を残したまま有効利用できるのはテーブルしかなかったからです。
いくつか問題があり座敷テーブルとしては幅が少ないこと
コーナーの箇所をを留め(45度)にカットしてあったこと
溝や穴をどうするかということでした。
そこで、材を継いで幅を増やし留め部分にも、同じく留めで加工した材を
足して、加工穴をアクセントとして色の違う材で化粧して隠しました。
座敷テーブルには珍しい、
ちょっとした寄木細工のような天板になりましたが、気に入っていただいてよかったです。
場所と形は変わったけどこれからも、第二の思い出を積んでいってもらいたいです。