「キッチンを作ってもらえませんか?」
ホームページを見て気に入っていただいた方から依頼がありました。
いつかは作ってみたいと思っていたけど、これまで機会がなくオーダーキッチンは初めて。
キッチンは、オーダー家具とは違い、色々な物が組み合わさってできる言わば作業台。
シンク、天板、水栓、コンロ、オーブン、レンジフード、食洗機、照明などなど、知っておく事が山ほどあります。
使う方の、キチンライフも把握しておくことも重要で、既存の調理器具はじめ、調味料、食器、キッチン必需品などが
どれだけあって、どこに収納しているのかまで知っておく必要です。
いいキッチンとは、快適なキッチンライフが演出できるかどうかだと思っています。
それが、自分にできるか正直不安でした。そこで、すぐに注文ではなく、何度かヒヤリングをして、
要望を形にしてオリジナルキッチンを提案させてもらいました。
依頼内容について。
・キッチンは壁に面しておくI型でその上には収納キャビネットを。
・できるだけ多くの物が収納できるよう、収納スペースを大きく。
・流しはできるだけ広いものにして作業しやすいように。
・材は水回りに強い木で、キッチンデザインはおまかせ。
ヒヤリングをしていくうちに、理想なキッチンが見えてきました。
特にこだわったポイントは、
奥様が調理のプロの方だったので、普通よりも多くの調理器具や調味料を使われていました。
そこでオーダーキッチンでは、それらが全て収納でき、簡単に取り出せるようにすつため、
調理中の動線をふまえて、収納スペースを設けていきました。
設計とデザインでOKが出て、制作開始です。
材は、水や湿気に強い栗。木目の動きが力強い木です。
倉庫にあった大きな栗材。
かれこれ20年近く寝かせたままだったので
表面の色が変わってしまっていた。
一部を削って、木目をチェック。
次に引出し前板の木取り、墨をして何度も寸法チェック。
墨の線を、割っていきます。
木目が揃った前板の木取りがなんとかできた。
それにしても、木目の勢いがすごい。
ボディーフレームに使う栗。
乾燥状態によっては、真っ二つに割れてしまう栗。
豪快な割れ方、ここまでくると気持ちいい割れ方。
ピース。
本体をフレームを組んだところ。
シンク、コンロ、食洗機が無事に納まりますように。
完成は次回のブログ後編へ