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建具の話 | FURUSU-古巣家具 - Part 8
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無双窓の開戸

  古くからある木のブラインドの無双窓がついた建具。                           ガラスがない時代、窓代わりとして使われた窓で、板をスライドすることで 開閉する仕組みです。古い建物ではまだ見かけることも。 日本最古の芝居小屋、旧金毘羅大芝居の金丸座に行ったとき、化粧室の通路に も使われいるのをみかけました。 そんな、無双窓を開き戸に入れ込んだ建具です。 作ると時に、特に気をるけるのが無双窓のスライド加減、 戸自体を開け閉めするときは無双窓がぐらつかいように、 でも無双窓を動かすときはスムーズにスライドするように丁度な加減が難しい。 一度組んだら調整ができないんでね。  ...

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杉板の赤身と白身

杉板を入れた建具で悩むこと。                           杉板の芯材はだいたい赤と白が混じってあって、 並べ変えながらどうしたらバランスがよく見えるのか、考えてしまう。 まず木の表と裏をどちら側にするか。 木表は目が奇麗で仕上げりもいいのに比べ、木裏は湿気に強い特徴を活かし、 浴室や外部に近い場所だと木裏を、人目につく場所や物入れなどは木表に統一します。 次に自然な木目を並べるのに一苦労。 縦に使う時はまだいいのだけど、横に使う時は難しい、2枚引き違い戸なら、なおさら悩んでしまう。 できるだけ上から下に濃くなっていくようにすれば、バランスよくおさまるかなと。 一見派手な赤と白の混じった杉板の建具が和風建築にぴったり合うのは不思議です。...

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倉敷の格子

完成前の格子。                           クランプで接着してます。完成したら取付に行きます。 倉敷ではよく見る格子、古い民家によく会いますが、新築での注文もありモダンな家にもマッチするんです。 地方によって少しずつ形が異なるようで、倉敷の格子は親付切子格子といわれ、 太い桟の間に短くて細い桟が入ります。写真は4本ですが、倉敷格子の短い桟は3本です。 旅先で色々な格子を見るのもたのしいですね。    ...

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新築建具のコーディネート

新築を建てる方からの依頼で、建具一式の制作依頼がありました。 デザインは既存のものではなく家の雰囲気に合うオーダーメイド希望で、 和室意外はウォールナットでまとめたいとのことでした。 着工までに時間の余裕があったので、要望を聞きながら、 打ち合わせを何度か交わして好みのプランができましました。 新築の建具コーディネートは施主との打ち合わせだけでなく工務店との打ち合わせも重要になってきます。 できることやできないこ、また工期についても細かく前もって計画しておく必要があります。 玄関や勝手口のアルミサッシ以外のすべての建具のデザインと制作をおこなうので、 要望にプラスして使い勝手と部屋にマッチするかどうかを気にしながら進めていきました。 和室とダイニングの境の建具です。 ダイニング側は、ウールナットで和室は白木でないとマッチしません。 そこで、それぞれ半分ずつを張り合わせることに。 上の写真はダイニング側、下は和室側です。 廊下を使わなくなった現代の間取りに合った建具ですね。 和室はモダンな感じに。吹き寄せ障子という縦二本の組子の中に 一本追加してその中を三角形に組み菱型を作りました、ダイヤモンドに見えるかな。 その他の建具は、ウールナットの突板で制作。明りまでが必要な個所にはスリガラスを入れてます。 注文から、家の完成までながいお付き合いになりました。 シンプルで、少しだけアクセントなる業が見れるよう心がけて作りました。 施主の方から、完成後に報告がありうちに頼んで良かったと言って頂けました。 作り手として最も嬉しい言葉です。注文ありがとうございました。...

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杉板の引き違い戸

既存建具が古くなったのでやり替えをしたいとのことで, 門の引き違い戸の依頼がありました。形も以前の物と同じく杉板を使い、 赤味と白木が混じった純和風の建具になりいい感じです。 取り付け時に会った屋根の施工業者さん、 暑くてたまらんと大量に汗をかきながら作業していました。 これだけ暑い夏、毎日外で働く方には頭が下がります。...

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ステンドガラス風なガラス

ステンドガスを使っ建具をよくみかけるようになり、注文も一昔に比べれば急増中。 しかし、アンティーク物は、取り扱いが難しいくなります。 一度、古いステンドガラスを建具に入れる作業で、 古いフレームを外したらそのまま鉛ごともげてしまった経験があります。 それ依頼、持ち込みの場合が割れる可能性があることを了承してもらっています。 写真の建具に入っているガラスはステンドガラスに見えて特殊加工されたガラスです。 各メーカーがステンドガラス風な装飾ガラスを豊富に扱うようになりました。 利点は、割れにくい事、色彩とデザイン性が増えた事、もし割れた時に交換ができる事、 そして何よりステンドガラスに比べて安い事です。 鉛のないガラスなので自由なサイズカットできるのも制作側としてはとても便利。 でもアンティークのステンドガラスは他にないって事に貴重性がありい味わい深い魅力があるのですね。 ...

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ハイロングな吊り戸

ハウスメーカーで新築を建てられた方から、リビングの建具をメーカー指定の既製品ではなく、職人が作ったものがいいと依頼がありました。 打合わせでは、通常のものより長い間口で、 作ってもらえるか心配そうでしたが特注品はうちの得意とすると ころ(そもそも全てが特注だけど)で喜んでお請けしました。 ただ心配なことが,開け閉め両方に吊り戸でソフトクローザーをつ けてほしいと。ソフトクローザーは吊り戸で使われれる金物で、 少しの力で静かに少しの力で自動で戸が閉まるものです。気にな るのは、重量指定があり、重たすぎるとそれが機能しなくなって しまう。タモの無垢材で長さが2m20ある建具となると結構な重た さになるとは想像つきます。そこで、できるだけ重量をつけない ように気配りしながら制作。結果、重量はオーバーせず範囲内に おさまりましたが、取り付けまで安心できません。納品時、開け 閉め両方ともスムーズに動くのをみてホットしました。施主の方 「理想の家になりました、建具をオーダーして良かったです」 こちらこそ、オーダーありがとうございました。...

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丸窓のある建具

玄関の木製建具で、格子の中に丸窓をつけるという難題の仕事。 アルミサッシの建具では見たことあるけど、 実際木製で作るのにはどうしようかと先輩方に意見を聞いたりして悩みました。 先輩方に意見を聞いてみたりと、特に丸窓をどう作るかが難しくて、何度か試作してようやくできました。 それから、丸窓に合わせた格子を組みどうにか完成。 写真は丸窓と格子を固定しもの。 出来栄えはGOODで、心配していた丸窓と格子の継ぎ部分もきれいな状態で仕上がりました。 ...

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そろそろ夏支度

梅雨もそろそろ明ける頃、うちでは夏支度の準備。 普段の戸を夏障子というスダレを使った簀戸(スド)に 変えます。住宅スタイルの変化と電化製品の普及とで今 ではめっきり注文がなくなった建具ですが、建具界では 特別な個性をもった名脇役。夏の一時期にしか活躍しな いのに、贅沢な作りで、特別に編まれたスダレに等間隔 で竹の横桟を使って固定します。腰板には目のまっすぐ に幅広の柾目が使われ、もっと高価な物でものでは透か し彫りで模様が切り抜かれる物みあります。優しく光を 遮りなが風を通してくれ、見た目にも涼しい。昔から日 本人は暑い夏を特別な時期にとらえ、快適に過ごすため にの工夫が夏障子に表れています。建具を変えるだけ で、部屋の雰囲気は一変、さあ準備はできた、夏よ早く 来い!...

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さざ波のような板

斜めに鉋がけした板の制作中。 もともとはなぐり加工と言い、ちょうなという鉋がまだない時代からある古い道具を使って加工される事を言います。 段差を斜めにつける加工で仕上がりはまるでさざ波のように見えます。先端にノミに似た大きな刃がついてい て、斧のように振りおといて使われます。今回建具の腰板と、壁に貼り付ける板の制作で、なぐりをすること に。ただちょうなを使うには熟練の経験が必要で、未熟な自分にはできません。そこで、機会を使って荒取り することに。大まかに形にしたら、後は鉋の手仕事です。慣れない作業で四苦八苦しながらどうにか形になっ てきました。昔の職人はこれを手作業でやっていたのだから、恐れ入ります。 ...

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